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平成16年財政再計算
「私たちの共済年金」(KKR平成15年 10月号掲載)より
今回は、8月号で財務省主計局給与共済課より、平成15年6月6日に開催された第5回「公務員共済年金財政単位一元化研究会」で整理された「国共済と地共済の長期給付に係る財政単位の一元化に関する考え方」について解説していただいたので、両共済の現状をご紹介します。(別表参照)
国共済は、国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)に基づき、衆議院共済組合以下21組合と連合会で構成され、保険料率の決定、年金の決定および支払は連合会で行っています。一方、地共済は、地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)に基づき、地方職員共済組合以下79組合と連合会で構成され、保険料率の決定は連合会で行っていますが、年金の決定および支払はそれぞれの組合で行っています。また、積立金の管理、運用については、国共済が連合会で一元的に行っているのに対し、地共済では連合会と組合の双方で行っています。
平成14年3月末組合員数は、国共済111万人、地共済321万人で、地共済が国共済の2.9倍となっています。
また、年金受給権者数は、国共済88万人、地共済205万人で、地共済が国共済の2.3倍となっています。そのうち、退職共済年金受給権者は、国共済60万人、地共済143万人で、これも地共済が国共済の2.4倍となっています。
年金の成熟度(現役組合員に対する年金受給権者の割合)では、国共済が79.5%、地共済が63.9%となっています。そのうち、退職共済年金は、国共済54.1%、地共済44.7%となっており、国共済の方がそれぞれ15.6%、9.4%高くなっています。なお、現役組合員の年齢構成は、国共済と地共済とでそれぞれ異なり、国共済は各年齢層ごとの人数に偏りがあまり見られませんが、地共済は45歳から55歳未満の世代が極めて多くなっています。
このため、両制度の成熟の度合は、当面は国共済が地共済より高い傾向にありますが、45歳から55歳未満の世代が年金受給権者となる時期には、地共済の方が高くなると見込まれています。掛金率は、国共済が標準報酬および標準期末手当等に対して7.19%、地共済は毎月の給料に対して8.1%、期末手当等に対して6.48%となっています。
別表
国家公務員共済組合と地方公務員共済組合の比較(長期給付関連)
区分 | 国家公務員共済組合 | 地方公務員共済組合 |
---|---|---|
組合員数A (平成14年3月末) |
1,110千人 | 3,207千人 |
全年金受給権車数B 退職共済年金受給権者数C (平成14年3月末) |
883千人 601千人 |
2,049千人 1,434千人 |
成熟度(B/A) (C/A) |
79,5% 54,1% |
63,9% 44,7% |
掛金率(平成15年4月末) | 標準報酬 7,19% 標準機末手当 7,19% |
給料 8,10% 期末手当等 6,48% |
(注)
組合員数と年金受給権者数の推移
年度/区分 | 国共済 | 地共済 | ||
---|---|---|---|---|
組合員数 | 年金受給権者数 | 組合員数 | 年金受給権者数 | |
昭和40 | 1,114 | 73 | 2,288 | 102 |
45 | 1,149 | 155 | 2,536 | 275 |
50 | 1,162 | 257 | 3,004 | 469 |
55 | 1,179 | 372 | 3,239 | 737 |
60 | 1,161 | 511 | 3,295 | 1,092 |
平成2 | 1,126 | 663 | 3,286 | 1,415 |
7 | 1,125 | 778 | 3,339 | 1,747 |
12 | 1,119 | 862 | 3,239 | 1,948 |
13 | 1,110 | 883 | 3,207 | 2,049 |
(注)