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遺族共済年金

受給要件

組合員の方や退職共済年金等を受けている方などが、被用者年金制度一元化法施行前(平成27年9月30日まで)に次の1から4のいずれかに該当したときは、遺族の方に遺族共済年金が支給されます。

  1. 組合員の方が死亡したとき。
  2. 組合員であった間に初診日がある傷病により、退職後、その初診日から5年以内に死亡したとき。
  3. 障害共済年金(1級、2級)の受給権者または障害年金(1級~3級)の受給権者が死亡したとき。
    1から3を「短期要件」といいます。
  4. 組合員期間等が25年以上の方または退職共済年金等の受給権者の方が死亡したとき。
    4を「長期要件」といいます。

(注)

  1. 短期要件と長期要件の両方に該当するとき(たとえば、組合員期間等が25年以上の組合員の方が死亡したときなど)は、遺族の方の申出がなければ「短期要件」に該当することとされています。
  2. 短期要件による遺族共済年金の額の計算においては、300月みなしの保障措置があります。
  3. 「組合員期間等が25年以上」については特別支給の退職共済年金をご覧ください。

遺族の範囲と順位

遺族共済年金を受けることができる方は、組合員であった方の死亡当時、その方によって「生計を維持していた方(☆)」で、遺族の順位は次のとおりです。

  1. 配偶者および子
  2. 父母
  3. 祖父母

(注)

  1. 子や孫については、18歳に達した日以後の最初の3月31日までの間にあってまだ配偶者がない方か、組合員若しくは組合員であった方の死亡当時から引き続き障害の程度が1級又は2級に該当している方となります。
  2. 夫、父母、祖父母は60歳以後の支給となります。
    ※ただし、夫が遺族基礎年金を受けることができるときは、支給停止にはなりません。

【(☆)生計を維持していた方】

生計を維持していた方とは、生計を共にしていて、かつ、恒常的な年収が850万円未満(または所得額が655万5千円未満)である方をいいます。
生計維持関係については、加給年金額が支給される場合と同様の取扱いとなっていますので、詳しくは特別支給の退職共済年金をご覧ください。

年金額

遺族共済年金は、次の合計額となります。

なお、遺族共済年金の額は、受給要件が「短期要件」であるか「長期要件」であるかにより、計算方法が異なります。

短期要件


年金額を構成する各種金額の計算式は以下のとおりとなります。(公務外による死亡の場合)

厚生年金相当額(AとBを比較して高い方の額)

A.本来水準額(イとロの合計額)

B.従前保障額(イとロの合計額)

(注1)組合員期間の総月数が300月未満のときは、イ、ロのそれぞれの額に換算率(300月/組合員期間の総月数)を乗じます。
(注2)昭和13年4月1日以前に生まれた方は、1.063に読み替えます。

職域加算額(AとBを比較して高い方の額)

A.本来水準額(イとロの合計額)

B.従前保障額(イとロの合計額)

(注1)組合員期間の総月数が300月未満のときは、イ、ロのそれぞれの額に換算率(300月/組合員期間の総月数)を乗じます。
(注2)昭和13年4月1日以前に生まれた方は、1.063に読み替えます。

妻加算額

623,800円

妻が遺族共済年金を受ける場合で、40歳から65歳に達するまでの間、加算されることになっています。

妻が65歳となったときは、妻加算額が加算されなくなり、年金額が減額となりますが、代わりにご自身の老齢基礎年金が支給されます。
老齢基礎年金の請求については、最寄りの年金事務所へおたずねください。

なお、国民年金の遺族基礎年金を併せて受けることができるときは、その間、この妻加算額は支給が停止されます。

長期要件


年金額を構成する各種金額の計算式は以下のとおりとなります。(公務外による死亡の場合)

厚生年金相当額(AとBを比較して高い方の額)

A.本来水準額(イとロの合計額)

B.従前保障額(イとロの合計額)

(注1)死亡した組合員であった方が、昭和21年4月1日以前に生まれた方であるときは、給付乗率が異なります。
(注2)昭和13年4月1日以前に生まれた方は、1.063に読み替えます。

職域加算額(AとBを比較して高い方の額)

A.本来水準額(イとロの合計額)

B.従前保障額(イとロの合計額)

(注1)死亡した組合員であった方が、昭和21年4月1日以前に生まれた方であるときは、給付乗率が異なります。
(注2)組合員期間の月数が240月(20年)未満であるときの給付乗率は、1/2を乗じます。
(注3)昭和13年4月1日以前に生まれた方は、1.063に読み替えます。

妻加算額

623,800円

妻が遺族共済年金を受ける場合で、組合員期間が20年以上あるときに限り、40歳から65歳に達するまでの間、加算されることになっています。

妻が65歳となったときは、妻加算額が加算されなくなり、年金額が減額となりますが、代わりにご自身の老齢基礎年金が支給されます。
老齢基礎年金の請求については、最寄りの年金事務所へおたずねください。

なお、国民年金の遺族基礎年金を併せて受けることができるときは、その間、この妻加算額は支給が停止されます。

遺族基礎年金について

遺族共済年金を受給できる方が、次の1、2のいずれかの条件に該当するときは、原則として、国民年金法による「遺族基礎年金」があわせて支給されます。

  1. 遺族共済年金を受給できる配偶者で、子(注)がいるとき
  2. 遺族共済年金を受給できる子がいるとき

(注)子については、[遺族の範囲と順位]の(注1)をご覧ください。

この場合、「組合員若しくは組合員であった方の死亡の当時から引き続き障害の程度が1級または2級に該当している方」は、20歳未満の方に限られます。

遺族基礎年金の額

年金額 (昭和31年4月2日以後に生まれた方)831,700円
(昭和31年4月1日以前に生まれた方)829,300円

配偶者が受給するときの加算額

子の人数 年金額
2人目まで1人につき 239,300円
3人目から1人につき 79,800円

子が受給するときの加算額

子の人数 年金額
2人のとき 239,300円
3人目から1人につき 79,800円

遺族共済年金の失権

遺族共済年金を受けている方が、次の1から5のいずれかに該当したときは、その受ける権利はなくなります。

  1. 死亡したとき
  2. 婚姻したとき
  3. 直系の血族または姻族以外の方の養子になったとき
  4. 子や孫である方が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき
  5. 障害の状態にある子や孫が20歳に達したとき

子のいない30歳未満の妻に対する遺族共済年金について

平成19年4月以降、夫の死亡により30歳未満で遺族共済年金を受けることになった妻の場合、有期給付となることがあります。

  1. (1)30歳未満で遺族共済年金を受けることになった妻に子がいないとき
    遺族共済年金の受給権は、5年間が経過したところで消滅します。
  2. (2)30歳未満で遺族共済年金を受けることになった妻に子がいて、国民年金法による遺族基礎年金を受けられるとき
    妻が30歳に到達する前に遺族基礎年金の受給権が消滅した場合には、そのときから5年間が経過したところで遺族共済年金の受給権は消滅します。

(注)子とは、18歳未満(18歳到達の年度末まで)の子、または20歳未満で障害の程度が1級、2級に該当する子をいいます。