年金払い退職給付(退職等年金給付)の財政計算について【考え方】

 国家公務員共済組合制度に新たに設けられる年金払い退職給付(退職等年金給付)は、 組合員の皆さまと事業主である国などの両者の負担による積立方式(注1)の給付です。
 この退職等年金給付に関して組合員の皆さまにご負担いただく掛金を算定する際の掛金率や、給付額の算定に必要となる付与率等については、国家公務員共済組合連合会 (以下「連合会」)が定めることとされています。
 ここでは、退職等年金給付に関して連合会が定めることとされている内容と財政計算の考え方についてご紹介します(財政計算結果についてはこちら)。

 なお、今回の財政計算は、すでに公布されている法律改正の内容、財政制度等審議会・国家公務員共済組合分科会(平成27年6月29日開催)における財務省提出資料「退職等年金給付の給付設計等 (案)について」(財務省ホームページへリンク)に基づいた前提のもとで行っています。

注1:積立方式とは、組合員の皆さまご自身が年金を受給するときに必要な額を組合員である間に積み立てておく方式。 これに対して、現在の共済年金制度は、賦課方式の 考え方を取り入れ、年金支給のために必要な費用をその時々の保険料と積立金とその運用収入で賄う財政方式となっています。

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「積み立てる」ための掛金率・付与率・基準利率

 平成27年10月以降、組合員の皆さまには、標準報酬の月額または標準期末手当等の額に対し、「掛金率(注2)」を乗じた掛金(退職等年金掛金)を、厚生年金の保険料と は別に新たにご負担いただくこととなります。
 この新たな掛金をご負担いただくことにより、組合員の皆さま個人ごとに、掛金の基礎となった標準報酬の月額または標準期末手当等の額に対し、「付与率(注3)」を乗じた 「付与額」とこれに対する(基準利率(注4)をもとに付利される)利子が複利計算で累積します(積立時のイメージはこちら)。

注2: 組合員の皆さまにご負担いただく率。法律上、0.75%が上限(連合会の定款で定められます)。詳細はこちら
注3:連合会の定款で定められます。詳細はこちら
注4:国債利回り等に連動する率(連合会の定款で定められます)。詳細はこちら

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「給付する」ための年金現価率(終身・有期ごと)

 「付与額」と「利子」の累積額は、「退職年金」の受給権が生ずるまで引き続き「基準利率」をもとに付利され続け(給付算定基礎額)、受給権が発生した段階で個人ごとの給付算定基礎額の1/2 を「終身退職年金」として、残りの1/2を「有期退職年金」として受給することになります(受給時のイメージはこちら )。
 この「給付算定基礎額」から年金額を計算する際に用いる率を「年金現価率」といい、「終身退職年金」と「有期退職年金」とでは年金を受給する期間などが異なることから、 別々の「年金現価率」を連合会の定款で定める必要があります(注5・6)。

注5:終身退職年金の年金現価率の詳細はこちら
注6:有期退職年金の年金現価率の詳細はこちら

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「付与率」の設定

♦ 付与額の計算
 

  上記により算定された各月の「付与額」に、「基準利率」による「利子」を加えた額の総額が、退職等年金給付の算定の基礎となる額(給付算定基礎額)になります(複利計算)。


 「付与率」とは、組合員である間に積み立てられる「付与額」を算定するための率で、次に掲げる事項などを勘案して定めることとされています。

・ 「組合員であった者とその遺族の適当な生活の維持を図ることを目的とする年金制度の一環をなすものであること」などの事情を勘案すること
・ 積立基準額(注7)と積立金とが将来にわたって均衡を保つことができるようにすること
・ 国共済と地共済で同一の率とすること

注7:積立基準額とは、給付に要する費用の予想額から、掛金および負担金(事業主負担分)の予想額を控除した額です。

出典:財政制度等審 議会・国家公務員共済組合分科会 (平成27629日)提出資料

   ()本イメージ図の「掛金額」、「掛金率」及び「掛金現価」は、本人負担分+事業主負担分を意味しています。

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「基準利率」の設定

♦ 基準利率による付利のイメージ


  ※ ここでの「基準利率」は1ヵ月単位に換算したもので、「利子」は複利計算で付与されます。


 「基準利率」とは、「付与額」に対する「利子」を算定するための率で、次に掲げる事項などを勘案して定めることとされています。 なお、この「基準利率」は、毎年9月30日までに連合 会の定款で定められることとされており、その年の10月から翌年の9月まで適用されます。

・ 国債の利回り(10年国債の応募者平均利回りの直近1年平均と直近5年平均の低い方)を使用すること
・ 積立金の運用状況とその見通し
・ 下限は0%とする
・ 国共済と地共済で同一の率とすること

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「終身年金現価率」の設定

♦ 終身退職年金額のイメージ


 ※ B + 1年以後の年金額については、毎年10月の「基準利率」の見直しに伴い改定されます。また、 物価や賃金の変動を基礎とした再評価は行われません。


 「終身年金現価率」とは、「給付算定基礎額」の1/2から「終身退職年金」としての年金額を計算する際に用いられる率で、次に掲げる事項などを勘案して、終身にわたり、おおむね一定額 の年金額を受給できるように定めることとされています(受給年齢別)。
 なお、この「終身年金現価率」は、「基準利率」を算定要素の一つとすることから、毎年9月30日までに連合会の定款で定められることとされており、その年の10月から翌年の9月まで適用されます。

・ 「基準利率」
・ 国共済および地共済の死亡率の状況とその見通し
・ 国共済と地共済で同一の率とすること
・ 積立基準額と積立金とが将来にわたって均衡を保つことができるようにすること

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「有期年金現価率」の設定

♦ 有期退職年金額のイメージ


 ※ B + 1年以後の年金額については、毎年10月の「基準利率」の見直しに伴い改定されます。また、 物価や賃金の変動を基礎とした再評価は行われません。
 ※ 有期退職年金は、年金による受給に代えて一時金(給付事由が生じた日における給付算定基礎額 ÷ 2 )による受給を選択することも可能です。


 「有期年金現価率」とは、「給付算定基礎額」の1/2から「有期退職年金」としての年金額を計算する際に用いられる率で、次に掲げる事項などを勘案して、支給残月数の期間において、おおむ ね一定額の年金額を受給できるように定めることとされています(支給残月数別)。
 なお、この「有期年金現価率」は、「基準利率」を算定要素の一つとすることから、毎年9月30日までに連合会の定款で定められることとされており、その年の10月から翌年の9月まで適用されます。

・ 「基準利率」
・ 国共済と地共済で同一の率を定めること
・ 積立基準額と積立金とが将来にわたって均衡を保つことができるようにすること

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「掛金率」の設定

♦ 掛金額の計算


 上記により算定された「掛金額」と同額の事業主(国等)による「負担金額」との合計額とこの合計額に対する利子が、「退職等年金給付」の財源となります。


 「掛金率」とは、組合員の皆さまにご負担いただく「掛金額」を算定するための率です。
 退職等年金給付制度は、平成27年10月に創設されることから、今回初めて「掛金率」を設定することとなります。
 「退職等年金給付に要する費用の予想額」÷「標準報酬の月額等の予想額」により算出されますが、それぞれの額や「掛金率」を算出する際には次に掲げる事項を勘案して定めることとされています。

・ 積立金がゼロからのスタートであることや、掛金率に上限が設けられているために積立不足に対する追加拠出が無制限に行えないことから、制度発足後当分の間は、財政の安定に留意すること
・ 「付与率」(地共済と同率)および「基準利率」(地共済と同率)
・ 「掛金率」の上限は0.75%であること
・ 国共済と地共済で同一の率とすること

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リーフレット

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